幻辞.com

潮合い

しおあい
名詞
1
標準
文例 · 用例
その潮合いを見て、吾輩が出て行って、その眼の底に在る疲れ切った意識の力と、吾輩の眼の底に在る理智的の意識力とをピッタリと合わせながら『その女の屍体が、土の底に埋まったのはいつの事だ』と問いかけたものだから、サアわからなくなった。
夢野久作 ドグラ・マグラ 青空文庫
そこで頭から、自分は絵師の田山白雲ということを名乗って、そうしてなお聴き容れられざる潮合いを見て、この写生帖を提出すれば、万事はたちどころに解決するのを例とする。
勿来の巻 大菩薩峠 青空文庫
道庵先生がハタと困った時、それでも、すべて潮合いのいい時はいいもので、この際、旗幟の故実をかなり精細に心得た救い主が現われたというのは別人ではなく――昨夜、寝物語の里で追払いを食って、一段の風流と伸して来た二人の風流人であります。
不破の関の巻 大菩薩峠 青空文庫
僅かな食物を見つける以外に、何一つ身を労することもなく、ただ一心に風と潮合いとの便宜を観察して、時節の到来を狙っていたという根気のよさは、おそらくは東洋の魯敏孫の特性であって、距離がもっと近く船の修理に堪えるものがもしあったら、無論それよりももっと早く、故郷の浜に還ることも不可能ではなかったろう。
柳田国男 海上の道 青空文庫
安治川口まで下って、汐合や風を見計って天保山沖へ乗出すのである。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
宮川と汐合川の流れ出したところが長く洲になっていました。
間の山の巻 大菩薩峠 青空文庫
いい汐合いに引上げたものだ、まさに甲賀流の極意!
山科の巻 大菩薩峠 青空文庫