衒奇
げんき
名詞
標準
文例 · 用例
ここに三画伯の扮装を記したのを視て、衒奇、表異、いささかたりとも軽佻、諷刺の意を寓したりとせらるる読者は、あの、紫の顱巻で、一つ印籠何とかの助六の気障さ加減は論外として、芝居の入山形|段々のお揃をも批判すべき無法な権利を、保有せらるべきものであらねばならない。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
いったい精神病の症状は互いに有機的なつながりを持ちながら非常に明瞭な群をつくるのですが、小松の症状を見ると、興奮はあるが躁陽病に来るべき爽快、意志奔逸症を欠き、また緊張病のような不自然行為や衒奇症状を持たず、ことさら指南力を欠くような真似をするので、かえって真の疾病でないことをさとらせるのです。
— 久生十蘭 『ハムレット』 青空文庫