氷塔
ひょうとう
名詞
標準
serac
文例 · 用例
突然、数丈もある氷塔が頭上に落ちてくるだろう。
— 地軸二万哩 『人外魔境』 青空文庫
噛みあう氷罅、激突する氷塔の砕片。
— 地軸二万哩 『人外魔境』 青空文庫
ぶよぶよ動く淡紅の幽霊のように、尖峰を染めだし氷塔をわたり……それも間もなく一瞬の夢のように消えてしまう。
— 地軸二万哩 『人外魔境』 青空文庫
だから、猛雨があれば氷塔に浸みこんで、あの邪魔ものを、ボロボロにしちまうと思うよ。
— 地軸二万哩 『人外魔境』 青空文庫
すごい雨のあった翌朝、一掃された氷塔をみて、三人はわっと歓呼の声をあげたのだ。
— 地軸二万哩 『人外魔境』 青空文庫
山の急斜に、アヴァランシュはますますはげしくなって、すぐ下のシュレック・フィルンの氷河などでは、二、三十尺もある氷塔が砕け落ちて、水沫のような雪の粉が、私達のいる崖の上まで巻き上って来る。
— 辻村伊助 『スウィス日記』 青空文庫
●遭難の後 フォイツと近藤君は、大声をあげて麓をのぞんでは、助けを呼んでいる、叫び声は背ろに背負ったクーロアールに反響して、物凄く聞えるが、私達が瞰下ろすシュレック・フィルンには、墓原のように氷塔の入り乱れたのを見るばかり、声は徒らに消えて、生きたものの答えは聞かれない。
— 辻村伊助 『スウィス日記』 青空文庫
おせんは身を起こした、たぶん後架だろうと考え、そちらへ耳を澄ましていると、戸外のひどい風の音に気がついた、いつ吹きはじめたものかひじょうな烈風で、露次ぐちにある棗の枯枝や庇さきがひょうひょうとうめき、地震でゆるんだ雨戸や障子はもちろん、柱や梁までがみじめなほどきいきいと悲鳴をあげていた。
— 山本周五郎 『柳橋物語』 青空文庫
作例 · 標準
氷河の急斜面には、巨大な氷塔が乱立するセラック地帯がある。
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朝日に照らされた氷塔が、クリスタルのような輝きを放っている。
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氷塔が崩壊する轟音が谷間に響き渡り、登山客たちは足を止めた。
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