風馬牛
ふうばぎゅう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
being indifferent
文例 · 用例
彼らは民衆を基礎として最後の革命を起こしたと称しているけれども、ロシアにおける民衆の大多数なる農民は、その恩恵から除外され、もしくはその恩恵に対して風馬牛であるか、敵意を持ってさえいるように報告されている。
— 有島武郎 『宣言一つ』 青空文庫
――に於ても、文壇の事情は同様であり、詩と散文とが風馬牛で、互に何の交渉もなく、各自に別々な道を歩いている。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
そのまま引きさがって、勝治に向い、チベットは諦めて、せめて満洲の医学校、くらいのところで堪忍してくれぬか、といまは必死の説服に努めてみたが、勝治は風馬牛である。
— 太宰治 『花火』 青空文庫
唖のそのわたくしを人々は人外の生物に扱って呉れるのみならず、わたくしは唖の無感覚に於て環境を風馬牛に眺め過せるのでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
『浮雲』第三編が発表された『都の花』を請取った時は手が慄えたというほどの神経質にも似合わず、この時代は文壇的には無関心であって世間の毀誉褒貶は全く風馬牛であった。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
したがって、君があの女と結婚する事は風馬牛だ」 与次郎は風馬牛という熟字を妙なところへ使った。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
ちょうどそれは第一回の博覧会があった当時、その事にまるで風馬牛であったように、一向世の中のこと……世の中のことといっても世の中のことも種々ありますが、今日でいえば美術界とか、芸術界とかいう方の世界のことは一切どんな風に風潮が動いているか、その方面のことは一向知らずにいたのであります。
— 竜池会の起ったはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
路を行けば、美しい今様の細君を連れての睦じい散歩、友を訪えば夫の席に出て流暢に会話を賑かす若い細君、ましてその身が骨を折って書いた小説を読もうでもなく、夫の苦悶煩悶には全く風馬牛で、子供さえ満足に育てれば好いという自分の細君に対すると、どうしても孤独を叫ばざるを得なかった。
— 田山花袋 『蒲団』 青空文庫
作例 · 標準
彼とはもう何年も連絡を取っていないが、今さら風馬牛となるのも寂しいものだ。
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昔は親友だったが、今ではお互いに風馬牛だ。
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彼はどんなに周囲が騒がしくても、風馬牛として自分の研究に没頭していた。
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