平首
ひらくび
名詞
標準
文例 · 用例
蝮よ、蝮よ、やはらかな、熱い冷たい手触りの、そなたも三味にきき惚れて身をうねらすや、やるせなく、……平首、竹に挟まれて、されどゆかしく、あどけなく、無心に瞠る眼のいろは空と海との水あさぎ。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
(高綱は聞かざるものゝ如く、馬のそばに進みてその平首を輕く叩きなどする。
— 岡本綺堂 『佐々木高綱』 青空文庫
」 と云いながら、君江は馬の平首を打った。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
そこを目掛けて引っ返し、馬の平首に頬をあて、右手で揮う小脇差し、一文字に駈け抜ける。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
が、その刹那三十郎は、刀を引き抜き馬の平首を、峰打ちにピシリと一撃した。
— 国枝史郎 『猫の蚤とり武士』 青空文庫
次郎は、やにわに持っていた太刀を、できるだけ遠くへほうり投げると、そのあとを追って、頭をめぐらす野犬のすきをうかがって、身軽く馬の平首へおどりついた。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
彼は時々立止っては、馬の平首を手で撫でてやった。
— 豊島与志雄 『狐火』 青空文庫
」 何小二はその唸り声の中にこんな意味を含めながら、馬の平首にかじりついて、どこまでも高粱の中を走って行った。
— 芥川龍之介 『首が落ちた話』 青空文庫