難道
なんどう
名詞
標準
文例 · 用例
猿留の難道 太平洋に突出する北海道の東南端、襟裳岬のもとを南海岸から東海岸に出るには、本道三難道の一なる猿留山道を踏まなければならない。
— 岩野泡鳴 『日高十勝の記憶』 青空文庫
早くつかれさしては、いよ/\難道にさしかかれば、倒れてしまう恐れがあるからであつた。
— 岩野泡鳴 『日高十勝の記憶』 青空文庫
そして東海岸に出るには、同道三難道の一なる猿留山道を踏まなければならない。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
いよ/\猿留の難道に來たり、それを降つて見ると、俗に七曲りと云ふのは、その實、十三曲りも十四曲りもあつて、それがおの/\十間または二十間づつに曲り、何百丈の谷底へ落ちて行くのである。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
日高から十勝の聯絡は、あの猿留の難道が厄介物だから、矢ツ張り、浦河支廳の計畫線通り、あれをよけて通すより仕かたがない。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
…… (昭和十一年十月十二日午前十時記す)――所詮、私は私の道に精進するより外はないのである、たとへ、その道は常道でなくとも、また、難道であつても、何であつても、私は私の道を行かざるを得ないのである。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
『中阿含経』一六にいわく、大猪、五百猪の王となって嶮難道を行く、道中で虎に逢い考えたは、虎と闘わば必ず殺さるべし。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
その分水嶺をなす樣な位置に在る十文字峠といふのは上下七里の難道であつたが、七里の間すべて神代ながらの老樹の森の中をゆくのである。
— 草鞋の話旅の話 『樹木とその葉』 青空文庫