晒し場
さらしば
名詞
標準
文例 · 用例
十六 草津の辻のグロテスクな晒し者は、多くの方面にいろいろの衝動を捲き起したが、意外千万なことには、その翌朝になると、「ちょうさん」の罪人として晒された宇治山田の米友の姿は、晒し場から跡を消して、そのあとへ別に一つの「梟首」が行われました。
— 農奴の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
この橋詰には、お上の高札があり、相対死にの死におくれの晒し場があったりした。
— 野村胡堂 『江戸の昔を偲ぶ』 青空文庫
日本橋の東詰の晒し場、この間まで相對死の片割れの、不景氣なお店者を晒してゐた筵圍の中に、五十前後の立派な中老人が、死骸になつて晒されてゐるといふのです。
— 晒し場は招く 『錢形平次捕物控』 青空文庫
昨日の朝翁屋小左衞門の死骸を晒してあつた、あの日本橋の晒し場へ入つて、見事に腹を切つて死んでるとしたら、どんなもんです」「そいつは念入りだな。
— 晒し場は招く 『錢形平次捕物控』 青空文庫
× × × 女の生首を前に置いて、腹を切つた若い武家の噂は、八方に飛んでその前日、同じ日本橋の晒し場に、鋸と一緒に死骸を晒された、大町人翁屋小左衞門の噂と共に、暫らくは江戸中を騷がせました。
— 晒し場は招く 『錢形平次捕物控』 青空文庫
親分」「場所は日本橋近かつたので、幸之進は死骸を晒し場に抛り込んだ。
— 晒し場は招く 『錢形平次捕物控』 青空文庫
伯爵のお屋敷の布さらし場では、くさりにつながれたイヌが、イヌ小屋の上に、えらそうにすわりこんで、お日さまの光をあびています。
— ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 『アンネ・リスベット』 青空文庫
神さまにしたって、だんなほど目はきかねえや、あそこの係りの非人どもは、日本橋のさらし場にいるはずだから、じゃ、ひとっ走り行ってきますからね。
— 卍のいれずみ 『右門捕物帖』 青空文庫