血肉化
けつにくか
名詞動詞-サ変
標準
incorporation
文例 · 用例
トピックとしての思想と見聞の現実性とが、機械的に絡み合わされたこの作品での試みの後、作者は生活の思想、文学の思想として思想を血肉化す努力はすてたように見える。
— 宮本百合子 『今日の読者の性格』 青空文庫
つまり文学は思想の血肉化であるのだと。
— 戸坂潤 『哲学の現代的意義』 青空文庫
如何に血肉化していようが又いまいが、単なる観念は思想ではない。
— 戸坂潤 『哲学の現代的意義』 青空文庫
ラジオの短波は科学的発達の一定段階に立ってはじめて人間の支配下におかれた現象であろうが、それが今日大衆の日常の裡に血肉化されているかと云えば、そうではないのが現実である。
— 宮本百合子 『市民の生活と科学』 青空文庫
その責任を痛切にわが日々の文学活動において感じれば、民主的批評の方法が、もっともっと民主的人民の理性として、その感情にまで血肉化されたものとならなければならないことを見出さずにいられないと思う。
— ――創作方法のこと・そのほか―― 『現代文学の広場』 青空文庫
洋画を見たり、登山趣味だの進歩的な社会運動だの、さういふものに好奇の目を輝やかせるやうになつたのだが、それはもうたゞ知らない異国の旅行者の目と同じことで、同化し血肉化する本当の素直さは失つてゐる。
— 坂口安吾 『石の思ひ』 青空文庫
芸術などは思潮自体流行的なものだから別してさうで、流行作家といふものは時代思潮を血肉化して永遠の足跡を残す人は案外少くむしろ歴史的には埋没する性質の多いものなのである。
— 坂口安吾 『家康』 青空文庫
十八世紀は、ともかくも、「人間の自由」が生活感覚として文字どほり血肉化し、それまでにはごく少数の人々にしか知られてゐなかつた「自由の味」が、民衆にもわかりかけて来た時代である。
— 岸田國士 『人間カザノヴァの輪郭』 青空文庫
作例 · 標準
この理論を単なる知識で終わらせず、自分の血肉として血肉化することが重要だ。
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長年の経験と学習を経て、彼はその技術を完全に血肉化した。
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新しい思想が社会に浸透し、人々の意識の中に血肉化されていった。
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