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焼栗

やきぐり
名詞
1
標準
文例 · 用例
旅のあいだは、来る日も来る日も、焼栗四つ、蜜柑二つ、干柿五つ、丸柿二つ、パン一つを役人から与えられて、わびしげに食べていた。
太宰治 地球図 青空文庫
ハンチングを横っちょにかむり、何か腹掛けのようなものを胸に当てたアイスクリーム屋のイタリー人が、いつか焼栗売りに変っている。
岡本かの子 巴里の秋 青空文庫
アイスクリームの寒帯から早く焼栗屋の熱帯へ……は、いらはい、いらはい。
岡本かの子 巴里の秋 青空文庫
「われも片隅なる一榻に腰掛けて、賑はしきさま打見るほどに、門の戸あけて入りしは、きたなげなる十五ばかりの伊太利栗うりにて、焼栗盛りたる紙筒を、堆く積みし箱かいこみ、『マロオニイ、セニョレ。
森鴎外 うたかたの記 青空文庫
わたしはそこの店に坐っていて、よく見ていたんですが……」 こう言って、偽映鏡の前から焼栗屋の主人が巡査の前へ出ていった。
佐左木俊郎 街頭の偽映鏡 青空文庫
弁護士はしながらも、すべて法律家の霊魂は焼栗のやうに地獄の火で黒焦にされるものだと知つてゐたのだ。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫
そして唯一人リンカンだけが霊魂を焼栗のやうに黒焦にしないで済んだ。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫
一|頻りお説教がすむと(説教好きな高木氏は、聴衆が居なかつたら、椅子を相手にでも麦飯のお説教をし兼ねない)高木氏は焼栗のやうに日に焦けた子供達の顔を見ながら言つた。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫