打ち鳴らす
うちならす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to ring (a bell)
文例 · 用例
桂正作は武士の子、今や彼が一家は非運の底にあれど、ようするに彼は紳士の子、それが下等社会といっしょに一膳めしに舌打ち鳴らすか、と思って涙ぐんだのではない。
— 国木田独歩 『非凡なる凡人』 青空文庫
ちょっと聞くと野蛮なリズムのように感ぜられる和尚のめった打ちに打ち鳴らす太鼓の音も、耳傾けてしばらく聞いていると、そのリズムの中にどうしようもない憤怒と焦慮とそれを茶化そうというやけくそなお道化とを聞きとることができたのである。
— 太宰治 『ロマネスク』 青空文庫
バケツを打ち鳴らす音。
— 佐左木俊郎 『熊の出る開墾地』 青空文庫
父親が調子をとつて小槌を振りあげ、蹄鉄を続け打ちにした後に、そら来たツーカーンと金床を打ち鳴らすと、大上段に振り翳されて合図を待つてゐた八重の槌が火花の中に振り落された。
— 牧野信一 『南風譜』 青空文庫
――すると間もなく先程のとは別人の紙芝居師が露路先に現れて、「ええ、きのふのつづきは黄金バツトの生き返り、バツトの魂胆は如何に如何に、いよいよはじまりはじまり……」 などと呼ばはりながら、開幕の拍子木をさかんに打ち鳴らすのであつた。
— 牧野信一 『真夏の朝のひとゝき』 青空文庫
轣轆たるバラルダの廻転と、荒武者が此処を先途と打ち鳴らす竜巻村の大太鼓の音が人波を分けて、行列を導いて行く。
— 牧野信一 『バラルダ物語』 青空文庫
洞門と隣れる家に僧の来て鉦打ち鳴らす多比の夕暮 静浦から韮山の方へ出るトンネルの付近は地方有数の石切り場で、いくつかの洞が出来てゐて、一寸風変りな光景を呈してゐる。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
おお……」 彼はその関節が砕けるかと思うばかりに両手を打ち鳴らすと、店全体がびりびりと震えて、棚のガラス器や帳場はがたがたと揺れた。
— 廃宅 『世界怪談名作集』 青空文庫
作例 · 標準
例句