押し戻す
おしもどす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to push back
文例 · 用例
其月は無言で二枚の短冊を惣八のまえに押し戻すと、その顔つきで大抵察したらしく、惣八は失望したように云った。
— 冬の金魚 『半七捕物帳』 青空文庫
「あれ……」 驚いた八橋を押し戻すようにして、次郎左衛門は一緒に座敷へはいった。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
「林さん」 声をかけて寄ろうとするお絹を、男は押し戻すようにして門の外へ出た。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
もう二度とどこへも行かないでおくれ、その言葉がのどまで出ながら、それをぐつと押し戻すものが順吉のどこかにまだ殘つてゐた。
— 島木健作 『第一義の道』 青空文庫
道理ある言葉でも、廣岡や畑浦などから出たものは、そのまま素直に聞き入れぬ、何か一ぺん脇へ逸らすか、押し戻すかしてもとの形を少しでも變へてからでなくては、受け取ることを肯じないのであらう。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
「うぬッ――」 僕はふりかえりざま、二人を室内に押し戻すと、鉄扉をピシャンと閉めてしまった。
— 海野十三 『鍵から抜け出した女』 青空文庫
それは人類を原始生活に押し戻すという消極的の夢想ではなく、最も原始的根本的であると共に、あらゆるリベラリズムも、ソシアリズムも皆卒業した後の断案であると、弥之助は信じて居る。
— 第一冊 植民地の巻 『百姓弥之助の話』 青空文庫
肩がめり込むわ、めり込むわ」 丑松は周章てて押し戻す。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
作例 · 標準
例句