幻辞.com

迷い入る

まよいいる
動詞
1
標準
文例 · 用例
飛騨の奥ふかく迷い入る人は、大切な生命を一個の畚に託して、眼も眩むばかりの急流の上を覚束なくも越えねばならぬのである。
岡本綺堂 飛騨の怪談 青空文庫
六文の巣窟へ迷い入る そうかと思うと一軒の家からは、喧嘩の声が聞こえて来た。
国枝史郎 任侠二刀流 青空文庫
蒼白い、悲哀が女の黒髪の直後に蟠る無限の暗のなかに迷い入るとき、皮一重はアルコールでほてっても、腹の底は冷たい、冷たい。
倉田百三 愛と認識との出発 青空文庫
それから三年ほどたってあるとき同村の狩人|六角牛山という深山に狩りにゆき、カウチの沢というに迷い入ると、たいへんなガロにゆき当たった。
佐々木喜善 東奥異聞 青空文庫
四境|閑にして呼吸の蜜よりも甘い時、恍惚として夢路に迷い入るの快味を味わうものにとっては、この世の歓楽などは物の数ではないとのこと。
他生の巻 大菩薩峠 青空文庫
随って、園の出入口は、全く交通を途絶せられ、園内にさ迷い入る邪魔者を気に掛ける必要もなく、猟奇の同人達は思うがままに遊び狂うことが出来るのだ。
江戸川乱歩 地獄風景 青空文庫
迷い入る(まよいいる) — 幻辞.com