二役
ふたやく
名詞
標準
double role
文例 · 用例
つまりこの映畫に於ける二人の主役人物は、共にチャップリンの半身であり、生活の鏡に映つた一人二役の姿であつた。
— 萩原朔太郎 『酒に就いて』 青空文庫
だから人間でも脇腹か臍のへんに特別な発声器があってもいけない理由はないのであるが、実際はそんなむだをしないで酸素の取り入れ口、炭酸の吐き出し口としての気管の戸口へ簧を取り付け、それを食道と並べて口腔に導き、そうして舌や歯に二役掛け持ちをさせているのである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
九代目X十郎と十一代目X十郎との勧進帳を聞く事も可能であり、同じY五郎の、若い時と晩年との二役を対峙させることも不可能ではなくなる。
— 寺田寅彦 『ラジオ・モンタージュ』 青空文庫
のみならずその少数者は結局「一人二役」「探偵即犯人」「偽アリバイ」等々の極めて少数トリックが存在し得るだけの数だけしか探偵小説は書けない事に理論上なっている。
— 夢野久作 『探偵小説の真使命』 青空文庫
そして見ると、――あゝ、あれは藤井六輔だな、丸菊主人藤兵衛、藤井の生地で出て来たところが、丸菊主人はいゝが二役運転手斎藤金之助は、どうも運転手ぢやない。
— 牧野信一 『思ひ出した事(松竹座)』 青空文庫
『心理試験』の中におさめられたもの以後では、私は、「屋根裏の散歩者」「一人二役」「踊る一寸法師」などを読んだに過ぎない。
— 平林初之輔 『探偵小説壇の諸傾向』 青空文庫
「一人二役」や「踊る一寸法師」などは、着想においては、それほど奇抜ではなく、誰でも思いつける程度のものであるが、それをあれだけ念入りに、巧みに、書きこなす手腕は、大抵の人には期待できないことである。
— 平林初之輔 『探偵小説壇の諸傾向』 青空文庫
「一人二役」などは、随分ふざけたもので、最後のさげも見えすいているし、書いてあることは不自然そのものであるが、それをよくあれだけ精巧に途中で投げ出さずに組み立てていったものだと、その点にはほとほと感心する。
— 平林初之輔 『探偵小説壇の諸傾向』 青空文庫
作例 · 標準
このレストラン、席が二人用しかないみたいだけど、予約できるかな?
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彼女と二人で、静かなカフェでゆっくり話したかったんだ。
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「すみません、二人です。」と伝えると、店員さんが席に案内してくれた。
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