生っ粋
きっすい
名詞
標準
文例 · 用例
然るに事実はどうかというと、この江戸ッ子保護の御蔭を蒙ったものは、或る一部のプロ階級の江戸ッ子で、大多数のプロ階級……即ち生っ粋の江戸ッ子はもとの処に帰っていない。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
もう、彼の目には、江戸|生っ粋の美妓たちも映らぬ――耳にいかなる歓語もひびかぬ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
おいらだって、生っ粋の江戸ッ子なんだし、どんな男の奴も、一目見れば、ぽうッとなってしまうだけの色香もまだ残っているんだよ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
露柴は生っ粋の江戸っ児だった。
— 芥川龍之介 『魚河岸』 青空文庫
シャミナードは生っ粋のパリっ子でかつては美しいピアニストとして有名であった。
— 野村胡堂 『楽聖物語』 青空文庫
「あれは正真正銘の山男だ、裸馬に乗って駆けまわり、けものを狩り、けものの肉を食い、藁の中で、熊の毛皮をかぶって寝る、あれが山小屋にこもっているときは相貌まで変る、あれは生れながらの山男だ、どんな山男よりも生っ粋の山男だ、おれはこの眼で二度もそれを見ている」 ――私にはわかりません。
— 第二部 『樅ノ木は残った』 青空文庫
お婆さんは、生っ粋の会津弁である。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫