赤青
あかあお
名詞
標準
文例 · 用例
赤青眼鏡を二組みも持っていらっしゃるわ、夜も電燈でしょう。
— 宮沢賢治 『シグナルとシグナレス』 青空文庫
「爺い、うるせい爺いだわなあ、おかやちゃん」 ぺっっと婆やは半分ばかり赤青い様な舌を吐いた。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
町の地図を三十銭で買って赤青の鉛筆で倒れ屋と安全な家との分布をしるして歩いてみた。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
しかし、もちろん純白でも無く純黒でも無く、赤も雑り青も雑り、五色が錯雑して斑な色となるように、小善・不小善・微清・微濁・小忠・小不忠・微恕・不仁恕、一局の拙碁が黒白相乱れて終に佳いところ無く、一幅の悪画の赤青いたずらに用いて神気無いのが、実に普通凡人の実態である。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
赤青黄は元来白によって統一さるべき仮象であるからである。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
殊にケルソン市の岸に立ち竝んだ例のセミオン船渠や、其の外雑多な工場のこちたい赤青白等の色と、眩るしい対照を為して、突っ立った煙突から、白い細い煙が喘ぐ様に真青な空に昇るのを見て居ると、遠くが霞んで居るのか、眼が霞み始めたのかわからなくなる。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
黒皮の表裝で中には相島が自分で描いた※畫が入れてあつて、詩や文には赤青の線が引散らしてある。
— 有島武郎 『半日』 青空文庫
また大円形の周囲には、仏様や天部の神様のやうなものや、紫雲や、青雲や、白雲や、奇妙な赤い髷括りのやうなものが附いて居る樹木や、種々雑多の物が赤青白黄紫などの極彩色で画いてある極めて精巧なものである。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫