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物声

ものごえ
名詞
1
標準
文例 · 用例
かわいそうな女だとその時から思っていたのであったから、静かに起きて行って襖子越しに物声を聞き出そうとした。
帚木 源氏物語 青空文庫
物声なくただ動いているのは、二人の影と頭上の星辰のみ。
地軸二万哩 人外魔境 青空文庫
と、どこからか泣声のような物声が聞えてきた。
田中貢太郎 愛卿伝 青空文庫
私の耳はガーンといったまま、暫くはなにも聞こえなくなってしまいました「隧道の爆発だッ」「入口が崩れたッ」 という人々の立ち騒ぐ物声が、微かに耳に入ってきました。
海野十三 崩れる鬼影 青空文庫
」 さも意外というように、儒者風の人物声をはずませた。
国枝史郎 任侠二刀流 青空文庫
閉め切った窓の中へは外の響や物声は聞えて来なかったけれど、従業員達は空地に眼を血走らせて寒々と待ちあぐんでいる失業者の気持ちを鋭く感じた。
永崎貢 組合旗を折る 青空文庫
をりふしそよ/\こあらしに数万の枝の鳴し物声を揃ひて鳴りいだす。
折口信夫 江戸歌舞妓の外輪に沿うて 青空文庫
もしや婆羅門の「いらつめ」「いらつこ」が古い日本の※歌さながらに木々を縫うていはしまいかと奥深く杜をうかがったのだけれど、渡るものは風ばかりで、それでも気のせいか、何か遠くさんざめく物声にもききとれた。
聖なる酔っ払いは神々の魔手に誘惑された話 木枯の酒倉から 青空文庫