来好
らいよしみ
名詞
標準
文例 · 用例
そのために、生来好きな酒が、量を殖やした。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
任務が暇なので、越後は生来好きであった酒にいよいよ耽ったが、彼はよく勉強もした。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
これまでは空蝉階級の女が源氏の心を引くようなこともなかったが、あの雨夜の品定めを聞いて以来好奇心はあらゆるものに動いて行った。
— 夕顔 『源氏物語』 青空文庫
律の頷聯「杯来好境巡須速、句対名家成転遅」は印南に対する謙語であらう。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
宜なる哉、この男、どうせ将来好い目に逢ふ気づかひが無いのだもの。
— 石川啄木 『雲は天才である』 青空文庫
またその殃禍篇に、美濃の御嶽村の土屋某、日来好んで鶏卵を食いしが、いつしか頭ことごとく禿げて、後鶏の産毛一面に生じたと載す。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
次代の斉宣も、士分も、人民も、この重豪の舶来好みによって、苦難したことを忘れることができなかった。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
が、この酒は元来好きでもあったろうが一つは生活の不愉快を忘れたさに益々酒癖を昂じさせたのであろう。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫