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床石

ゆかいし
名詞
1
標準
文例 · 用例
遅々たる行列の進みが百貨店の外の入口まで届くと黒服の店員に管理されて人数の一くぎりずつが内側の入口の床石に誘われる。
岡本かの子 街頭 青空文庫
(窖の北の隅の床石を持ち上げて、その裏についている鉤にこの綱を通して地の底へ降りて行きなさい。
渡辺温 イワンとイワンの兄 青空文庫
もう何十年もの昔から使ったことのない古い窖へ忍び込んで、そこの北の隅の埃だらけの重たい床石をやっと持ち上げてみました。
渡辺温 イワンとイワンの兄 青空文庫
彼は腹の下の床石が温まり始めると、新鮮な水を追う魚のように、また大理石の新しい冷たさの上を這い廻った。
横光利一 ナポレオンと田虫 青空文庫
彼は衣の裾から滴る血の一線を床石の上に引きながら、長く緩慢に池の方へうねつてゐる石階を下つていつた。
横光利一 碑文 青空文庫
もすこしで部屋のドアというところまで来たとき、黒と白の市松模様の床石が足の下ですーんと一遍もち上って急に沈んでゆくような工合になって、立っていられなくなった。
宮本百合子 おもかげ 青空文庫
短い杖が、鼠を逐うように、小刻みに床石の上を走る。
POIL DE CAROTTE にんじん 青空文庫
皆が食事をするテーブル、彼が隠れて遊ぶ戸棚、彼がはい回る菱形の床石、おかしな話や恐ろしい話を彼にしてくれる種々な皺のある壁紙、彼だけにしか分らない片言をしゃべる掛時計。
JEAN CHRISTOPHE ジャン・クリストフ 青空文庫