悩ましげ
なやましげ
形容動詞
標準
anxious (appearance)
文例 · 用例
悩ましげに春を刺戟する、アカシヤの花が霧を通して、そこらの空気に、くん/\と匂っている。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
支那の詩人は悩ましげにも、「春宵一刻価千金」と歎息している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
」 菅子はもうそこに、袖を軽く坐っていたが、露の汗の悩ましげに、朱鷺色縮緬の上〆の端を寛めた、辺は昼顔の盛りのようで、明い部屋に白々地な、衣ばかりが冷しい蔭。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
…… 飛騨国の作人菊松は、其処に仰ぎ倒れて今も悪い夢に魘されて居るやうな――青年の日向の顔、額に膏汗の湧く悩ましげな状を、然も気の毒げに瞻つた。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
が、日の光りやゝ弱く、衣のひた/\と身に着く処に、薄い影が繊細くさして、散乱れた桜の花の、背に頸にかゝつたまゝ、美女は、手を額に当てゝ、双六盤に差俯向いて、ものゝ悩ましげな風情であつた。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
伊佐子さんに対しては一種の義憤を感じていた私も、おとなしい奥さんの悩ましげな顔色をみていると、又にわかに気の毒のような心持になって、なんとか慰めてやりたいと思っているところへ、あたかも集配人がポストをあけに来たので、ふたりはそこを離れなければならないことになりました。
— 岡本綺堂 『白髪鬼』 青空文庫
」「ここんとこ……」と、さも悩ましげに、掛ぶとんをおしのけて、左の胸を指した。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
」と手紙を読み終えるとホームズが悩ましげに言った。
— THE ADVENTURE OF THE SOLITARY CYCLIST 『自転車乗りの影』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は悩ましげな表情を浮かべて、窓の外の雨をじっと見つめていた。
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彼は何か重大な決断を迫られているのか、終始悩ましげに首を傾げている。
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「そんなに悩ましげな顔をしないで、何かあったら相談に乗るよ」
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標準
yearning (look, etc.)
作例 · 標準
恋人の面影を追うように、彼は遠くの空を悩ましげな眼差しで眺めていた。
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物語のヒロインが、叶わぬ恋に身を焦がす悩ましげな様子が描かれている。
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「彼女のあの悩ましげな溜息には、一体どんな意味があるんだろうか」
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