禁獄
きんごく
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
imprisonment
文例 · 用例
役場では、その決闘と云うものが正当な決闘であったなら、女房の受ける処分は禁獄に過ぎぬから、別に名誉を損ずるものではないと、説明して聞かせたけれど、女房は飽くまで留めて置いて貰おうとした。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
王すなわち五人の者どもを禁獄したが容易に裁判済まず。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
一六一五年(大阪落城の元和元年)オルデンブルグのギュンテル伯は堤防を築くに小兒を人柱にする處へ行合せ其子を救ひ、之を賣つた母は禁獄、買つた土方親方は大お目玉頂戴。
— 南方熊楠 『人柱の話』 青空文庫
ジスレリの『文海奇観』に、禁獄された人が絃を鼓する事数日にして鼠と蜘蛛が夥しく出で来り、その人を囲んで聴きおりさて弾じやむと各退いた。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
何年かの禁獄で、今でも暗いところにはいっているはずです。
— 岡本綺堂 『探偵夜話』 青空文庫
又囚人が幸福に禁獄され欣々然として処刑されると云うような心持を、典獄なる職務にある人が讃美しても差支えないものでしょうか。
— 菊池寛 『ある抗議書』 青空文庫
禁獄とか死刑とか現世的な刑罰が、宗教の信仰に依って其の効果を滅茶滅茶にされて居るのに拘わらず、その現世的刑罰の執行機関に長たるものが感賞の言葉を洩してもよいものでしょうか。
— 菊池寛 『ある抗議書』 青空文庫
今日ごく手近な出版年鑑を開いて、明治初年から四分の一世紀間に亙るところを見ると、実に新聞発行の盛なのと、執筆者たちが刑罰をくって、罰金、禁獄に処せられていることのおびただしいのは誰しもびっくりするであろうと思う。
— 宮本百合子 『文学における今日の日本的なるもの』 青空文庫