逃げ散る
にげちる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
標準
to disperse
文例 · 用例
将軍家の例として、毎年の冬から春にかけて鷹狩が催されるのであるが、その鷹場付近に大鷲が徘徊して、種々の野鳥をつかみ去られては、折角の鷹狩の獲物を失うばかりか、無事の野鳥も四方へ逃げ散るおそれがあるので、前以ってかれらを捕獲し、あるいは駆逐するのである。
— 岡本綺堂 『鷲』 青空文庫
それを黙って聴きながら、鉄は爆薬に火を移して投げ付けると、凄まじい爆音と共に火薬が破裂したので、狐らはおどろいて逃げ散るはずみに、我から網にかかるものが多かった。
— 続夷堅志・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
思わずあっと叫んで人々は逃げ散る。
— 怨霊首人形 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
一度び本陣を割って駆けこんだ源氏は、逃げ散る平家を八方に追って討てば、たちまち五百人余りがばたばたと討ちとられ、手傷負う者はこれに数倍した。
— 第九巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
異常な沈默の裡に、掛り合ひを恐れて逃げ散るもの、好奇心に引ずられて現場を覗くもの、右往左往する人波が、不氣味な動きを、際限もなく續けて居るのです。
— 花見の仇討 『錢形平次捕物控』 青空文庫
ヘンティッヒも、地震を感じる前に、鶏はそれを予覚して、集まって餌をついばんでいるものは逃げ散るし、バラバラになっていたものは一団になって隅にかくれてやかましく鳴き立てる、川へ跳び込むものさえあると記している。
— 武者金吉 『地震なまず』 青空文庫
異常な沈黙の裡に、掛り合いを恐れて逃げ散るもの、好奇心に引ずられて現場を覗くもの、右往左往する人波が、不気味な動きを、際限もなく続けているのです。
— 花見の仇討 『銭形平次捕物控』 青空文庫
これを訓読すれば、「逃げ散る」というのほかはない。
— 農奴の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
空から猛禽類が急降下してくると、小鳥たちはパニックを起こして逃げ散った。
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警察のガサ入れが入った瞬間、賭博場にいた客たちは四方八方に逃げ散った。
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石を投げ込まれた池の金魚たちが、波紋とともに一瞬で逃げ散っていく。
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