ビーカー
びーかー
名詞
標準
文例 · 用例
たとえばビーカーをアルコールランプで下から熱すると水蒸気が出てそれがビーカーの外側にあたって冷却され、水粒がビーカーに附着する。
— 寺田寅彦 『研究的態度の養成』 青空文庫
これを見て児童はどうして出来るかと質問したときに、教師がそれをいいかげんに答えるのはいうまでもなく悪いが、これを知っている場合に、何でもないことだ、アルコールの燃える際に生ずる水蒸気がビーカーにあたって露になって着くのだといって、あまり無造作に片づけてしまうのは面白くないと思う。
— 寺田寅彦 『研究的態度の養成』 青空文庫
ビーカーに水を汲むのでも、マッチ一本するのでも、一見つまらぬようなことも自分でやって、そしてそういうことにまでも観察力判断力を働かすのでなければ効能は少ない。
— 寺田寅彦 『物理学実験の教授について』 青空文庫
すべからく米も電気で研ぐべし、しぼるときには水圧機を使ふべし、乳酸菌を利用し、ピペット、ビーカー、ビュウレット立派な化学の試験器械を使って清潔に上等の酒をつくらないか。
— 宮沢賢治 『税務署長の冒険』 青空文庫
よく理科の書物なぞにある、ビーカーの底をアルコール・ランプで熱したときの水の流れと同じようなものになるわけです。
— 寺田寅彦 『茶わんの湯』 青空文庫
たとえそれまではパルプと真綿をすりかえる手品をやっていたに相違なくとも、その時には、やっているうちに、もしかするとほんとうにパルプが真綿に変わるかもしれないという不可思議な心持ちを、みずからつとめて鼓舞しつつ、ビーカーの中をかき回していたのではないかという疑いである。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
ビーカーのパルプが真綿に変わるまでの途中の肝心の経路も考え方によっては、ほんのちょっとした事のように思われるかもしれない。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
殊にこの間職を罷めてからというものはこの「不正を憎む心」と「淋しさを楽しむ性質」が一層烈しく募って来て、朝から晩まで顕微鏡や、ビーカーや、天秤を相手に明かし暮らすよりほかに楽しみがないようになった。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
ウィキペディア
ビーカー は、実験などで使われる容器のひとつ。様々な種類があるが、薄肉の硬質ガラス製で、円筒形で開口部が広く、注ぎ口として一方がくちばし型に突き出ているものが多い。実験台や加熱器具の上で安定して置くことができ、容易に液体を注げるほか、洗浄が簡単であるという利点がある。主として、溶液を調整したり、化学反応や再結晶をさせたりするために、加熱、冷却、攪拌、放置などの操作に使用される。
出典: ビーカー — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0