その気
そのき
表現名詞
標準
what one has a mind to do
文例 · 用例
そしてその気質としては、動物よりも植物を、夏よりも冬を愛し、――『鋼青』を『苹果』を、午前のみそれを愛したのです。
— 中原中也 『宮沢賢治の詩』 青空文庫
」 兄は耕二が野球用の道具を何も持つてゐないので、「如何したんだい」と訊きたい気もしたが、強ひてその気持を抑へた。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫
私は頻りに早く出世したい気持がして来て、その気持に引き摺られるやうに父のゐない部屋を歩き、歩いた。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
けれども母には父のその気分が呑めない。
— 中原中也 『その頃の生活』 青空文庫
その気勢に圧せられた翁は、却ってあらがう気持を二つ弾のような言葉で、あと先立て続けに女神へ向けて放った。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
刻々、そう思いながら、その気持ちに自分で自分に言いわけを拵えて、ずるずる現状のままを持ち続けています。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫
私たちでなくたって、折角川の岸までやって来ながらその気持ちのいい所に行かない人はありません。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
ヘルムホルツもまた出版者もこの『音響論』の第三巻を書くことを勧め、自分でもその気はあったが、遂に書かずに了った。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫