離人
りじん
名詞
標準
文例 · 用例
萩に伏し薄に靡く故里を流離人はこんな風に眺める事がある。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
※の聲のこる茅店の月、離人の膓をたち、雁が音わたる關山の月、征夫の心を傷ましむる媒となりて、物のあはれを添ふるは、なべて女の性の感情ふかきにたとへむ。
— 大町桂月 『日月喩』 青空文庫
語らねば夜離人とも旅行きし人とも憎み添臥して居ぬ 少し許り仲違ひをして物を言はぬ情景である。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
別離人と別るる一瞬の思ひつめたる風景は松の梢のてつぺんに海一寸に青みたり。
— 佐藤春夫 『我が一九二二年』 青空文庫