手掛かり
てがかり
名詞
標準
文例 · 用例
白糸はたちまち慄然として寒さを感えたりしが、やがて拾い取りて月に翳しつつ、「これを証拠に訴えれば手掛かりがあるだろう。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
ともかくも世界じゅうの化け物たちの系図調べをする事によって古代民族間の交渉を探知する一つの手掛かりとなりうる事はむしろ既知の事実である。
— 寺田寅彦 『化け物の進化』 青空文庫
そうして言論や文字や美術品を手掛かりとするこれと同様な研究よりもいっそう有力でありうる見込みがある。
— 寺田寅彦 『化け物の進化』 青空文庫
結局の目的はやはりこれらを量的分析にかけるにあるが、現象のいかなる相貌をつかまえてこれにそのような分析を加えるべきかの手掛かりを得るに苦しむのが常である。
— 寺田寅彦 『量的と質的と統計的と』 青空文庫
このような可能性への探究の第一歩を進めるための一つの手掛かりは、上記のごとき統計的質的現象の周到なる実験的研究と、それの結果の質的整理から量的決算への道程の中に拾い出されはしないであろうか。
— 寺田寅彦 『量的と質的と統計的と』 青空文庫
案外、そういう方面から有益な手掛かりを得られないとも限らないからである。
— 寺田寅彦 『自然界の縞模様』 青空文庫
コーヒー茶わんの縁がまさにくちびると相触れようとする瞬間にぱっと頭の中に一道の光が流れ込むような気がすると同時に、やすやすと解決の手掛かりを思いつくことがしばしばあるようである。
— 寺田寅彦 『コーヒー哲学序説』 青空文庫
何か嗅覚類似の感官にでもよるのか、それとも、偶然工場に舞い込んだ一匹が思いもかけぬ甘納豆の鉱山をなめ知っておおぜいの仲間に知らせたのか、自分には判断の手掛かりがない。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫