謗
謗
名詞
標準
文例 · 用例
されば通君子の謗りすくなからず」という言葉がある。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
◯この怨語を聴きたる三友は、ヨブを以て神を謗る不信の徒となしたのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
少し利巧な見ばえのするやうな人間は、これはまたヒステリイ、疑ひと卑屈に蟲食はれてしまつてゐます……かういふ手合ひは愚痴を言ふ、人を憎む、病的に讒謗を逞しうする。
— 太宰治 『津輕地方とチエホフ』 青空文庫
水の輪の拡がり、嵐の狂うごとく、聞くも堪えない讒謗罵詈は雷のごとく哄と沸く。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
官憲が丁度よく私と外界とを遮断してくれますから、私に対するあらゆる讒謗も、呪咀もなくなつてしまひませう。
— 平出修 『計画』 青空文庫
官憲が丁度よく私と外界とを遮斷してくれますから、私に對するあらゆる讒謗も、呪詛もなくなつてしまひませう。
— 平出修 『計畫』 青空文庫
…… ――其の後、売薬規則の改備によって、医師の誹謗が禁じられると、こんどは肺病全快写真を毎日掲載して、何某博士、何某医院の投薬で治らなかった病人が、川那子薬で全快した云々と書き立てた。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
何ぞ良い考えはないもんかな」 お前はしきりに首をひねっていたが、間もなく、川那子メジシンの広告から全快写真の姿が消え、代って歴史上の英雄豪傑をはじめ、現代の政治家、実業家、文士、著名の俳優、芸者等、凡ゆる階級の代表的人物や、代表的時事問題の誹毀讒謗的文章があらわれだした。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫