民自
みんじ
名詞
標準
文例 · 用例
外国文化の輸入に於て、翻訳が絶対に不可能のこと、実には「翻案」しか有り得ないこと、そして結局、すべての外国文化の輸入は、国民自身の主観的な「創作」に過ぎないことは、以上の一例によつても解るのである。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
それで、もし、ある機会に、東京市中に、ある流言蜚語の現象が行われたとすれば、その責任の少なくも半分は市民自身が負わなければならない。
— 寺田寅彦 『流言蜚語』 青空文庫
そしてそういう場合にもし市民自身が伝播の媒質とならなければ流言は決して有効に成立し得ないのだから。
— 寺田寅彦 『流言蜚語』 青空文庫
もっともそう言えば戦乱地の住民自身も同様であったかもしれない。
— 寺田寅彦 『芝刈り』 青空文庫
こういう大新聞社の経営を少数な資本家の手にゆだねるのは穏当ではあるまい、これはむしろ全国民自身か、少なくもその大部分の共同経営によるものとしなければなるまい。
— 寺田寅彦 『一つの思考実験』 青空文庫
国民自身も今のようなスピード時代では到底百年後の子孫の安否まで考える暇がなさそうである。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
それで市民自身で今から充分の覚悟をきめなければせっかく築き上げた銀座アルプスもいつかは再び焦土と鉄筋の骸骨の砂漠になるかもしれない。
— 寺田寅彦 『銀座アルプス』 青空文庫
それで、生活に追われる漁民自身は自覚的には海の自然を解説することはしないとしても、彼らを通して海の自然が国民の大多数の自然観の中に浸潤しつつ日本人固有の海洋観を作り上げたものであろう。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫