瘴烟
しょうえん
名詞
標準
文例 · 用例
ダンテが筆は、此等の人に、地獄といふに負かざらん限の、安さ樂しさを與へたれど、そのこゝにあるは、呵責ならぬ苦、希望なき恨にして、長く浮ぶ瀬なき罪人の陷いるなる、毒泡迸り、瘴烟立てる、深き池沼に圍まれたる大牢獄の裡なること、よその罪人に殊ならず。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
邊塞遠く雲分けて瘴烟蠻雨ものすごき不毛の郷に攻め入れば暗し瀘水の夜半の月、妙算世にも比なき智仁を兼ぬるほこさきに南夷いくたび驚きて君を崇めし「神なり」と。
— 土井晩翠 『天地有情』 青空文庫
「どういうわけか自分らにも分らないが、未、申、酉の時刻以外は、濛々と瘴烟が起り、地鳴りして岩間岩間から沸え立った硫黄が噴くので、人馬は恐れて近づけない。
— 出師の巻 『三国志』 青空文庫