幻辞.com

溲瓶

しびん
名詞
1
標準
文例 · 用例
溲瓶の用に使つた奴があるから」 彼は机の抽斗から香水の瓶をとりだして、異常に綿密な注意を払ひながら一小滴づつ床へ落した。
坂口安吾 狼園 青空文庫
その一罎というのはちょうど日本の溲瓶の形になって居る土焼の茶瓶一つを言うのです。
河口慧海 チベット旅行記 青空文庫
溲瓶から油のどろどろした汁が出るように見えて、ちょいと手に取って飲んでみる気にはならない。
河口慧海 チベット旅行記 青空文庫
それははなはだよくない徴候で、スールト元帥にその事が報告された時、昔ナポレオンの参謀だった彼もさすがに考え込んで、サラゴサの攻囲のおりシューシェが言った言葉を思い起こした、「婆さんどもまでが溲瓶のものをわれわれの頭上にぶちまけるようになっては、とてもだめだ。
LES MISERABLES レ・ミゼラブル 青空文庫
要するに夜中尿意に悩まなければいいのであるから、先生は午後になるとお茶をのまず、その上部屋の四隅へ溲瓶を置いたが、無意識中における先生の意志はどうしても本に向って放尿せずには納まらない。
坂口安吾 勉強記 青空文庫
小便がしたいのであろうと察し、溲瓶を当ててみるが排尿しない。
谷崎潤一郎 青空文庫
溲瓶を当ててみるがやはり出ない。
谷崎潤一郎 青空文庫
尿も今朝来溲瓶を用い辛うじて排尿するようになる。
谷崎潤一郎 青空文庫