白粉臭い
おしろいくさい
形容詞
標準
smelling of face powder
文例 · 用例
北国をめぐる旅人が、小百合火の夜燃ゆる神通川を後に、二人輓きの人車に揺られつつ富山の町を出て、竹藪の多い村里に白粉臭い女のさまよう上大久保を過ぎると、下大久保、笹津の寂しい村々の柴|焚く烟が車の上に流れて来る。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
白粉臭い、汗くさい変な香がこもった中で、自分は信乃が浜路の幽霊と語るくだりを読んだ。
— 寺田寅彦 『竜舌蘭』 青空文庫
そこには白粉臭い女が一人又は二人ぐらい控えていて、二階にあがった客は新聞や雑誌をよみ将棋をさし、ラムネを飲み、菓子をくい、麦湯を飲んだりしていたのであるが、風紀取締りの上から面白くない実例が往々発見されるので、明治十八年頃から禁止された。
— 岡本綺堂 『明治時代の湯屋』 青空文庫
彼はその日も暮れかかつた頃、京漢鉄道の客車の窓に白粉臭い母のことを考へてゐた。
— 芥川龍之介 『貝殼』 青空文庫
女世帯で気味が悪いでしょうが、白粉臭いようなことはありません」 女のいうのをでっかい掌で払い退けるように、「それじゃ俺は帰えるぞ」 八五郎は背を見せました。
— 怪盗系図 『銭形平次捕物控』 青空文庫
毎日毎日、白粉臭いのを首実検してつくづく厭になりましたよ、おしまいには嘔気いて来る」「とんだ役得だ、――ところで、さらわれた女に一人でも出っくわしたか」 平次は冗談を言いながら膝を進めます。
— 江戸阿呆宮 『銭形平次捕物控』 青空文庫
商賣女の白粉臭いのに慊きると、素人娘に眼をつけて、今から七八年前から、江戸で名うての處女を漁り始めた」「――」「金で濟むのは百兩二百兩。
— 浮世繪の女 『錢形平次捕物控』 青空文庫
見かけはありふれた田舎食堂のような店だったが、すすめられて座敷へあがると、白粉臭い女たちがあらわれて、なにも注文しないのに酒だのビールだのを持って来、おのおの景気よく飲んだり喰べたりした。
— 山本周五郎 『青べか物語』 青空文庫
作例 · 標準
例句
標準
coquettish
作例 · 標準
例句