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渋蛇

しぶへび
名詞
1
標準
文例 · 用例
干すと窄まる木場辺の渋蛇の目、死んだ頭の火事見舞は、ついおもだか屋にあった事。
泉鏡花 吉原新話 青空文庫
」 ふと見つけたのは、ただ一本、スッと生えた、侏儒が渋蛇目傘を半びらきにしたような、洒落ものの茸であった。
泉鏡花 小春の狐 青空文庫
渋蛇目傘を開いたままで、袖摺れに引着けた、またその袖にも、霏々と降りかかって、見る見る鬢のおくれ毛に、白い羽子が、ちらりと来て、とまって消えては、ちらりと来て、消えては、飛ぶ。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
――氷月の雪の枝折戸を、片手ざしの渋蛇目傘で、衝いて入るように褄を上げた雨衣の裾の板じめだか、鹿子絞りだか、あの緋色がよ、またただ美しさじゃない、清さ、と云ったら。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
やがて渋蛇の目を開く音がして「また明晩」と若い女の声がする。
夏目漱石 一夜 青空文庫
暁雨が渋蛇の目の傘をさして出たというので、その当座はしばらく渋蛇の目の傘が市中に流行したのを見ても、その人気が思いやられた。
岡本綺堂 明治劇談 ランプの下にて 青空文庫
それより渋蛇の目の雨傘が暫く流行す。
岡本綺堂 明治演劇年表 青空文庫
唐人髷に結った半玉が渋蛇の目をさして鳩を見ている。
夏目漱石 野分 青空文庫