夕蝉
ゆうぜみ
名詞
標準
cicada singing at dusk
文例 · 用例
・なか/\暮れないきりぎりすかな・夕蝉のなくことも逢ひたいばつかり 七月廿八日ねた、ねた、とてもようねた。
— 大田 『行乞記』 青空文庫
女とはかようなものかと夕蝉の、草の葉末に取りついて、心も空に泣き暮らすばかり。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
夕蝉なけばまた一杯やりたいな!
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
首尾の松の釣船涼しく椎木屋敷の夕蝉(中巻第五図)に秋は早くも立初め、榧寺の高燈籠を望む御馬屋河岸の渡船(中巻第六図)には托鉢の僧二人を真中にして桃太郎のやうなる着物着たる猿廻し、御幣を肩にしたる老婆、風呂敷包背負ひたる女房、物売りの男なぞ乗合ひたり。
— 永井荷風 『江戸芸術論』 青空文庫
この作『夕蝉』と題せられ再合作の署名にて同誌第一号に掲げられぬ。
— 永井荷風 『書かでもの記』 青空文庫
われは十二の月々に、鶯と駒鳥と、大麦の冠つけし神々と、額緑の夕蝉と、いと高くいと優しく、また美しく静かなる、女神 Pomone の御手によりて、匂はされたる大空の見渡す晴光と、共に踊らん。
— 仏蘭西近代抒情詩選 『珊瑚集』 青空文庫
作例 · 標準
夕焼け空の下、どこからか夕蝉の声が聞こえ始め、夏の終わりを感じさせた。
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公園の木々からは、ひぐらしとは違う、深い音色の夕蝉の鳴き声が響いていた。
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縁側に座って、過ぎゆく夏を惜しむかのように鳴く夕蝉の声に耳を傾けた。
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