別なく
べつなく
名詞
標準
irrespective (e.g. of age)
文例 · 用例
「いき」な建築にあっては、内部外部の別なく、材料の選択と区劃の仕方によって、媚態の二元性が表現されている。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
そして柔らかく温かに湿った湯気の中に動いている人の顔にも、鏡の前に裸で立ちはだかって頬を膨らしてみたり腹を撫でてみたりしている人の顔にも、湯槽の水面に浮んでいるデモクラチックな顔にも、美醜|老若の別なく、一様に淡く寛舒の表情が浮んでいる。
— 寺田寅彦 『電車と風呂』 青空文庫
ところがア行の「え」とヤ行の「え」の区別は、昔あった発音上の区別が失われたのみでなく、仮名としても区別なく、それを仮名で書きわけることも出来ないものである。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
以上十三の仮名以外のものはどうかと言いますと、「いろは」の四十七の中、上に述べた十三の仮名以外のものは、例えば「か」なら「か」、「あ」なら「あ」はこれに当る万葉仮名は沢山ありますけれども、それは皆同じように用いられて区別なく、「か」とか「あ」とかの仮名に当る所にすべて通用する。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
(明治四十年十月三日『東京朝日新聞』) 十三 霧中の汽車信号 鉄道線路の傍に巨人のごとく直立しあるいは片手あるいは両手を拡げて線路の安否を知らせる普通の信号標は、通常の天気ならば昼夜の別なく有効であるが、ただ霧が掛かって数歩の外は見え分かぬような日には何の役にも立たぬ。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
誰れにも区別なく麦を添加するのは、中に米ばかりを食って麦を食わない者が出来るのを妨ぐためではあろうが、畑からとれた麦を持っている農民が、その麦を売って、又麦を買うということは、中間商人に手間賃を稼がせるばかりで、いずれの農家でも頗る評判が悪かった。
— 黒島傳治 『外米と農民』 青空文庫
労働者、農民の若者を××に引きずりこんで、誰れ彼れの差別なく同じ××を着せる。
— 黒島伝治 『反戦文学論』 青空文庫
天才色とでもいふ白い皮膚が、少しの酒ですぐ薄紅くなつて、好きだとなつたら男女の区別なくしなだれかゝらずにはゐられない、そんな人懐こひ匂ひがその心からも体からも蒸れ出るやうに見えた。
— 有島武郎 『骨』 青空文庫
作例 · 標準
この公園は、老若男女の別なく誰でも自由に利用することができます。
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社長は社員に対して、役職の別なく気さくに声をかけてくれる。
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災害時には、昼夜の別なく救助活動が行われた。
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