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じょく
名詞
1
標準
文例 · 用例
恭助は太く疲れて禮服ぬぎも敢へず横に成るを、あれ貴郎お召物だけはお替へ遊ばせ、夫れではいけませぬと羽織をぬがせて、帶をも奧さま手づから解きて、糸織のなへたるにふらんねるを重ねし寐間着の小袖めさせかへ、いざ御就と手をとりて助ければ、何其樣に醉ふては居ないと仰しやつて、滄浪ながら寐間へと入給ふ。
樋口一葉 われから 青空文庫
あのね、あの、」 との綴糸を引張って、「貴女も主税さんも、父さんに叱られてそれでこうしているんだって、可哀相だわ。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
そのかわり、主税さんが帰って来たら、日曜に遊びに行くから、そうしたらば、あの……」 との端につかまって、お蔦の顔を覗くようにして、「貴女も、私を可厭がらないで、一所に遊んで頂戴よ。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」       二十六 お蔦はに居直って、押入の戸を右に開ける、と上も下も仏壇で、一ツは当家の。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
紙入の中は、しばらく指の尖で掻探さねばならなかったほど、可哀相に大切に蔵って、小さく、整然と畳んで、浜町の清正公の出世開運のお札と一所にしてあった、その新聞の切抜を出す、とお妙は早や隔心も無く、十年の馴染のように、横ざまにに凭れながら、頸を伸して、待構えて、「ちょいと、どんなことが書いてあって。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」 とじりりと膝を寄せて、その時、颯と薄桃色の瞼の霑んだ、冷たい顔が、夜の風に戦ぐばかり、の隈に俤立つのを、縁から明取りの月影に透かした酒井が、「誰か来て蛍籠を外しな、厭な色だ。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
渠は垂死の病に横たわらんとも、けっしてかくのごとき衰容をなさざるべきなり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
されど味のわろからぬまま喰い尽しけるに、半里ほど歩むとやがて腹痛むこと大方ならず、涙を浮べて道ばたの草をにすれど、路上|坐禅を学ぶにもあらず、かえって跋提河の釈迦にちかし。
幸田露伴 突貫紀行 青空文庫