朗読法
ろうどくほう
名詞
標準
文例 · 用例
末弟、長女、次男、次女、おのおの工夫に富んだ朗読法でもって読み終り、最後に長兄は、憂国の熱弁のような悲痛な口調で読み上げた。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫
一種の朗読法である。
— 宮本百合子 『今日の日本の文化問題』 青空文庫
日本には音楽の領域に入れられていながら、実は朗読法であり、物語りの一つの方法であるようなものがいくつかある。
— 宮本百合子 『今日の日本の文化問題』 青空文庫
詩劇だから、科白は詩だが、この「射撃」に出演したメイエルホリド劇場の若手の俳優たちが、モスクワ芸術座の俳優のように鮮明な発音で朗読法をこなすまでには、大分時間がかかるという感じだった。
— 宮本百合子 『ソヴェトの芝居』 青空文庫
同じ様に、可なり不器用な役者といふ考へは改められないでゐながら、あれだけに市川左団次が人気をよんだ理由は、やはり彼一流の朗読法であつた。
— 折口信夫 『花の前花のあと』 青空文庫
吉右衛門は、感傷的な朗読法の上手だが、もうこの人になると、それはそれと認めながら、見物の中に必しもそれを謳歌する者ばかりはなくなつて来てゐる。
— 折口信夫 『花の前花のあと』 青空文庫
何にしても実際生活と背反してゐる朗読法が、正当な劇を造る事の出来る訣はない。
— 折口信夫 『花の前花のあと』 青空文庫
「よしっ、きみは子弟を教育するんだ、とかくに今日の学校は朗読法をないがしろにするきらいがある、大切なことだぜ」 先生はひょろ長いやせた首を伸ばして末座にちぢまっている千三を見おろした。
— 佐藤紅緑 『ああ玉杯に花うけて』 青空文庫