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愛妃

あいひ
名詞
1
標準
文例 · 用例
先に述べた野中川原史満の、中大兄太子の愛妃を悼む歌を献つたとあるのは、皇太子の為の代作であらう。
折口信夫 万葉集研究 青空文庫
『麒麟』の一篇に於ては、斉の霊公が愛妃南子夫人の為めに酷刑を所せられた罪人の群が血に染つて宮殿の階下に蠢いてゐる一節が挿入してある。
永井荷風 谷崎潤一郎氏の作品 青空文庫
後醍醐の愛妃十幾人のうち、敵視されていることも彼女が第一なのだった。
帝獄帖 私本太平記 青空文庫
湯上がりのつやつやしい濡れ髪を、愛妃のお手で櫛梳らせ、その総髪の毛さきを、剪り揃えさせておられたのである。
建武らくがき帖 私本太平記 青空文庫
宮ご自身、美丈夫ではあり、なかなか身粧いに丹念なうえ、愛妃の心くばりもこまやかなので、やがてやっと客殿へ渡って行かれた。
建武らくがき帖 私本太平記 青空文庫
もしこの勾当の内侍がみかどにとって寵幸もただならぬ愛妃であったとしたら、それをねだッた自分はいとも罪深い者になろう。
風花帖 私本太平記 青空文庫
「異国の帝王には、この世の宝玉や愛妃への執念を墳墓にまで随えていったような人もあるが、じぶんは今、臨命にさいして、妻子への未練も、王位や珍宝にたいする妄念も、何ら持ってはいない。
黒白帖 私本太平記 青空文庫