発輝
はっき
名詞
標準
文例 · 用例
淫欲にも克ち、食欲にも克ち、人の動物と同じ状態を超越して、そして人が動物と異なる状態を発輝しようと努めているのが、人類の血を以って描いた五六千年の歴史である。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
かるが故に象徴的表現しか自己を表現し得ない場合に於て、換言すれば或る刹那に於ける自己表現の方式として唯一の象徴的表現が存在する場合に於て象徴的表現は最大の効果を発輝するのである。
— 種田山頭火 『俳句に於ける象徴的表現』 青空文庫
即ち、歴史小説に於ては、それを適当な事件上に見出して、史家の研究の許されし範囲内に於ては史実の上に立ち、史家の研究範囲外なる人間性の発展と云う点に於て自らの独創性を発輝し、展開せしめ得るのである。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
編輯長の場合には、その冷めたさを、怖れなく、ためらふことなく、徹底的に発輝することが、むしろいかなる態度にもまして見事であると信じるのです。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
親鸞の宗教はキリスト教的心情と結びつくときに、新しい光輝を発輝する。
— 和辻哲郎 『古寺巡礼』 青空文庫
淫欲にも克ち、食欲にも克ち、人の禽獸と同じき所以のものを超越して、そして人の禽獸と異なる所以のものを發輝しようと努めて居るのが、人類の血を以て描いた五六千年の歴史である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
必ずや、最も深酷なる觀察を下して、其内部に充實して居る生氣を十分に遺憾なく發輝したところに必ず美の觀念が起つて來るものと思ふ。
— 荻原守衞 『彫刻家の見たる美人』 青空文庫