滲出
しんしゅつ
名詞
標準
文例 · 用例
人間も初めのうちはやはり地から生まれ、そうして地の細孔から滲出する乳汁によって養われていた。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
「洋燈から滲出すのか……」 可厭な音だ。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
湿おいの、無くなった眼、眼瞼の周囲に、薄暗く滲出している死の影、尖った頬骨、太くせり出したこめかみの血管――そんなものが、青磁色の電燈カバーに、気味悪く照し出されていた。
— 直木三十五 『ロボットとベッドの重量』 青空文庫
姑息の愛に生命は無い」 折に触れて節子が書きつけたらしい紙のはじには、誰に見せるためでもない女らしい感想めいたきれぎれの言葉が彼女の閉塞がったような小さな胸から滲出して来ていた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
が、今は陽も既に落ちて、うすら明りの中に、薄墨を流したような、襞を持った海が、ふっくらと湛えられ、空には早くも滲出た星が、次第にうるみを拭ってキラキラと輝きはじめていた。
— 蘭郁二郎 『腐った蜉蝣』 青空文庫
私はジッと見詰めている中に、握りしめた掌や脇の下からネトネトとした脂汗が滲出、眼も頭も眩暈みそうな心の動揺に、どうしてもその部屋を抜出さずにはいられなかった。
— 蘭郁二郎 『腐った蜉蝣』 青空文庫
さて、このルツボを通して最後に観客に愬へるものは、厳密に云へば、作者と、人物と、俳優、この三つの生命の同時的「滲出」である。
— 岸田國士 『近代劇論』 青空文庫
この歌は、余り苦心して作っていないようだが、声調にこまかいゆらぎがあって、奥から滲出で来る悲哀はそれに本づいている。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
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滲出(しんしゅつ、英:exudation)とは炎症により血管壁や組織の性質が変化して血液や組織液が血管外へ流出すること。滲出した液体を滲出液 という。滲出液はリバルタ反応陽性。
出典: 滲出 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0