榜
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標準
文例 · 用例
また特に粋を標榜していた深川の辰巳風俗としては、油を用いない水髪が喜ばれた。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
いつまでも美と愛とを標榜して人間の人間性の守護神でいてくれ。
— 九鬼周造 『祇園の枝垂桜』 青空文庫
かの仏蘭西の高蹈派が、自ら客観主義を標榜して、主観の排斥を唱えたのも同じような通俗の見解にもとづくのである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
題して曰く、臨風榜可小楼。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
所在なさそうに半眼で、正面に臨風榜可小楼を仰ぎながら、程を忘れた巻莨、この時、口許へ火を吸って、慌てて灰へ抛って、弥次郎兵衛は一つ咽せた。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
まず、彼は売薬業者の眼のかたきである医者征伐を標榜し、これに全力を傾注した。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
同じようなわけで、大概の災難でも何かの薬にならないというのはまれなのかもしれないが、ただ、薬も分量を誤れば毒になるように、災難も度が過ぎると個人を殺し国を滅ぼすことがあるかもしれないから、あまり無制限に災難歓迎を標榜するのも考えものである。
— 寺田寅彦 『災難雑考』 青空文庫
その草の中に、榜示杭に似た一本の柱の根に、禁厭か、供養か、呪詛か、線香が一束、燃えさしの蝋燭が一|挺。
— 泉鏡花 『菊あわせ』 青空文庫