溺らす
おぼらす
動詞-五段-サ行動詞-他動詞
標準
to drown
文例 · 用例
しかしそういう日の来ないうちに不良映画の不良教育を受けた本当の不良が天下を溺らすようにならないとは限らない。
— 寺田寅彦 『教育映画について』 青空文庫
「肉身のまま火も焼くこと能わず、水も溺らすことの出来ない威力を得るまでは、どんな苦労でも修業は絶対に止めまい」と。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
その状態は慧鶴青年の初一念である生きながらの肉身であり乍ら火も焼く能わず水も溺らすことの出来ない「われ」となる事と一つのものか或いは違ったものか、彼にもちょっと見きわめがつき兼ねたが、しかし、自分の初一念に優るとも劣らぬ好もしい状態であることだけはほぼ想像が出来た。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
久遠の真実、覆い難い慾望、人間として、火も焼く能わず水も溺らすことの出来ない肉身を得ん為めの願いを再びこの現実の天地に取戻さん為めにここに叫び叫ぶもののように思えて来た。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
心深く愧じ身を佐治川に投げて、その主の蛇神となり、今に祭の前後必ず人を溺らすそうだ(『郷』四巻四号)。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
あけ放された窓々から真夏の蝉の声が精力的に溺らすように流れ入った。
— 宮本百合子 『鏡の中の月』 青空文庫
自分で、自分を溺らすのが一番いけない。
— ――恋愛―― 『学生と生活』 青空文庫
伸子は突然、何でもよい、楽器でも、力一杯掻き鳴らし、自分を溺らすこの寂しさを破りたい衝動を感じた。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
作例 · 標準
例句
標準
to cause to be indulged or addicted
作例 · 標準
例句