鉄縁
てつぶち
名詞
標準
文例 · 用例
赤黒い顔に鉄縁の眼鏡を掛け、紋付羽織が好きで何時もその広い胸ははたけられてゐた。
— 中原中也 『校長』 青空文庫
眼鏡をかけていたが、鉄縁の眼鏡であったような気がする。
— 太宰治 『散華』 青空文庫
」 と俯向いて探って、鉄縁の時計を見た。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫
風貌も、その時はちゃんとネクタイをしておられたし、飄々などという仙人じみた印象は微塵も無く、お顔は黒く骨張って謹直な感じで、鉄縁の眼鏡の奥のお眼は油断なく四方を睥睨し、なつかしいどころか、私にはどの先生よりも手剛いお方のように見受けられた。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
痩せて小柄な男であったが、鉄縁の眼鏡の底の大きい眼や、高い鼻は、典雅な陰影を顔に与えて、教養人らしい気品は、在った。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
痩せて小柄な男であつたが、鉄縁の眼鏡の底の大きい眼や、高い鼻は、典雅な陰影を顔に与へて、教養人らしい気品は、在つた。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
あたりまえの鉄縁の眼鏡を掛けている。
— 燭をともして昼を継がむ。 『花燭』 青空文庫
鉄縁の眼鏡をかけ、顔の細い次席訓導は、私のその言葉をすぐ手帖に書きとった。
— 太宰治 『苦悩の年鑑』 青空文庫