鵜縄
うなわ
名詞
標準
文例 · 用例
処へ、幾条も幾条も家中の縁の糸は両親で元緊をして、颯さらりと鵜縄に捌いて、娘たちに浮世の波を潜らせて、ここを先途と鮎を呑ませて、ぐッと手許へ引手繰っては、咽喉をギュウの、獲物を占め、一門一家の繁昌を企むような、ソンな勘作の許へお嬢さんを嫁られるもんか。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
同じ本に鵜飼の画がある、それは舟に乗つた一人の鵜匠が左の手に二本の鵜縄を持つて右の手に松火を振り上げて居る。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
鵜飼の事は十分に知らぬけれど、これでは鵜縄を引上げる事が出来ぬやうに思ふが、それとも実際かういふ方法もあつたのであらうか。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
隅田川の川ふちをずっと伝わって、鵜縄を曳いてボラの小さい時分のイナをとったんです。
— 板谷波山 『美術学校時代の岡倉先生』 青空文庫