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枝幹

しかん
名詞
1
標準
文例 · 用例
地軸を揺がす高原の雷雨の中に葉裏を逆立て、今にも千切り飛ばされさうな花房をしつかりと抱き締めつゝ、吹かるゝまゝに右に左に無抵抗に枝幹をなびかせてゐる運命に従順な萩。
岡本かの子 秋の七草に添へて 青空文庫
大樹は枝幹其儘で小樹は手の骨や足の骨を立てならべた如くに短く朽ちて居る。
長塚節 鉛筆日抄 青空文庫
下草だの雑木だのと云つても一握りの小さな枝幹を想像してはいけない。
若山牧水 沼津千本松原 青空文庫
森林を走るに、枝から枝幹から幹を伝わって風のように速く走ることも出来た。
国枝史郎 沙漠の古都 青空文庫
枝幹が茶がかり残った緑葉が、スッスッと斜に緑青でもかすったように見える。
一九二二年(大正十一年) 日記 青空文庫
殊に梅の花は百花に魁けて発らきいわゆる氷肌の語があり、枝幹は玉骨と書かれて超俗な姿態を呈わします。
牧野富太郎 植物記 青空文庫
一本の幹と、簡素に並んだ枝と、楽しそうに葉先をそろえた針葉と、――それに比べて地下の根は、戦い、もがき、苦しみ、精いっぱいの努力をつくしたように、枝から枝と分かれて、乱れた女の髪のごとく、地上の枝幹の総量よりも多いと思われる太い根細い根の無数をもって、一斉に大地に抱きついている。
和辻哲郎 樹の根 青空文庫
二階の窓近く白檜の老樹、小揺れる枝幹から雪を吹く。
中村清太郎 ある偃松の独白 青空文庫