頂部
ちょうぶ
名詞
標準
文例 · 用例
それからは洪積層が旧天王の安山集塊岩の丘つづきのにも被さっているかがいちばんの疑問だったけれどもぼくたちは集塊岩のいくつもの露頭を丘の頂部近くで見附けた。
— 宮沢賢治 『或る農学生の日誌』 青空文庫
同時に煙の色が白っぽくなって形も普通の積乱雲の頂部に似て来た、そうしてたとえば椎蕈の笠を何枚か積み重ねたような格好をしていて、その笠の縁が特に白く、その裏のまくれ込んだ内側が暗灰色にくま取られている。
— 寺田寅彦 『小爆発二件』 青空文庫
仰角から推算して高さ七八キロメートルまでのぼったと思われるころから頂部の煙が東南になびいて、ちょうど自分たちの頭上の方向に流れて来た。
— 寺田寅彦 『小爆発二件』 青空文庫
「そこで厨川君は、珠数の垂れを合掌している両手に絡めて置き、予め鋭利に研ぎ澄まして置いた提灯の鉄芯を顱頂部に当てて、それを渾身の力で押し込んだのだ。
— 小栗虫太郎 『後光殺人事件』 青空文庫
自ら架空の計劃をたてて愚友を欺すといふほどの奸智はなかつた、頭頂部が台のやうに平らで、頤にかけて三角的につぼんでゐる栗のやうな顔がそれを証明してゐた。
— 牧野信一 『円卓子での話』 青空文庫
顱頂部にある一掴みの髪が、紙のように白く変色しているのも、悪病のさせた業であろう。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
展望室 申入れが通じて、僕たちは本艇の頂部の一部に設けられたる展望室に出入することを許されるようになった。
— 海野十三 『宇宙尖兵』 青空文庫
先づ顱頂部が禿げていた。
— 国枝史郎 『銀三十枚』 青空文庫