試し切り
ためしぎり
名詞
標準
文例 · 用例
昔し其邸の主人が盲法師に藝させ八島を謠ふ所を試し切りにした其幽じるしの由。
— 南方熊楠 『人柱の話』 青空文庫
「新刀の試し切りいたそうと存じて、川上氏と金田一氏共々、大曾根の乞食小屋まで参りましたところ、一つの小屋の菰垂れの裾より、白刃ひらめきいでまして、あの豪勇の金田一氏が、片足を斬り落とされまして厶りまする」「なに乞食に金田一氏が……」 若侍たちは森然としてしまった。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
「死肉じゃが、久しぶりにためし斬り――」 これはたまらない。
— 林不忘 『つづれ烏羽玉』 青空文庫
この一の胴以下は処刑というよりはためし斬りなのであって、それに用いるための自慢の刀剣が、あらかじめ領主からも藩士からも出されており、どの刀でどの胴をためすかは、くじできめた。
— 服部之総 『せいばい』 青空文庫
下町から高台へと抜けるにはどうしても通らねばならぬ切通坂ながら、これがためし斬り、抜打ちの名所で、江戸の親知らずだつたといふ。
— 木村荘八 『東京の風俗』 青空文庫
だがおまえが木の上にかくれていて、れいの針をふいてくれたので大助かりだッたぜ」「そうでもなければ、おまえさんは、あんな小さな者のために、般若丸のためし斬りにされていたろうよ」「まったく!
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫