鉄道草
てつどうそう
名詞
標準
文例 · 用例
性におえない鉄道草という雑草があります。
— ――或る私信―― 『橡の花』 青空文庫
霊南坂で鉄道草の香りから夏を越した秋がもう間近に来ているのだと思ったような晩もあります。
— ――或る私信―― 『橡の花』 青空文庫
鉄道草 鉄道が今では中仙道なり、北国街道なりだ。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
その一例を言えば、この辺で鉄道草と呼んでいる雑草の種子は鉄道の開設と共に進入し来ったものであるという。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
俗に鉄道草と称える仕末に負えない雑草が垣根の隅に一ぱい枯残っていた。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
鉄道草の生い茂った踏切のところを越して、岡の蔭へ出ると、砂まじりの道がある。
— 島崎藤村 『家(上巻)』 青空文庫
鉄道草の白い花がぼおっと線路添いに咲いている。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
夏中草が繁げつてしまつて、鶏小舎の中にまで白い鉄道草の花がはびこつたりしてゐたのが、子供が七人もある人達が越して来ると、草が何時の間にかなくなつてしまつて、いゝ空地がたちまち出来上がり、子供達は自分より大きい箒で、落葉をはいては火をつけて燃やしてゐた。
— 林芙美子 『柿の実』 青空文庫