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かえる

かえる
動詞
1
標準
文例 · 用例
しかしピアノであったならば、それはかえることは出来ませぬ。
橋本進吉 古代国語の音韻に就いて 青空文庫
更衣野路の人はつかに白し 春着を脱いで夏の薄物にかえる更衣の頃は、新緑初夏の候であって、ロマンチックな旅情をそそる季節である。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
白芥子の花のような日光がちらり落ちる、飛白を水のおもてに織る、岩魚が寂莫を破って飛ぶ、それも瞬時で、青貝摺の水平面にかえる、水面から底まではおそらく、二、三尺位の深さであろうが、穂高岳を畳んで、延ばしたり、縮めたり、自在にする、水の底に白く透いて見えるのは、石英が沈んでいるのだ。
小島烏水 梓川の上流 青空文庫
うしろを振りかえると、そそり立つ山――森林で埋まる山にふさがれて、川は、全く、両山迫れる間の、凹流になってしまう。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
松戸与三は、湧きかえるような、子供たちの騒ぎを身の廻りに覚えた。
葉山嘉樹 セメント樽の中の手紙 青空文庫
それ等の見倦きた風景に眺め入って、頭の中に熱く煮えくりかえる、得体の知れぬ想いを追っ払おうとしているとき、また一つの思いが、意地悪く頭の中に忍び込んだ。
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫
滑っこく、水で洗われた岩肌や、岩肌に生えた苔や、凹みに生えた菖蒲に似た草だのは、一本のハッパで、跡も片もなくなって、その後には、有史以来初めて光線を見るのであるかもしれない、地殻の内皮の一部分が、ザクザクになって、ひっくりかえる
――生きる為に―― 山谿に生くる人々 青空文庫
ところが、ホンコン入港の時に、密航婦を、フォーアピークへ移しかえることを忘れなかったボースンは、何と考え違いしたものか、大切のシンガポーアで、有頂天になり過ぎていて、密航婦を、チエンロッカーから出すことを忘れてしまった。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫