目端
めはし
名詞
標準
quick-wittedness
文例 · 用例
民子は浦和の小地主の娘として生まれ、少女時代を東京で堅い屋敷奉公に過ごし、その屋敷が時代の英傑後藤新平の家であり、目端の利くところから、主人に可愛がられ、十八までそこの奥向きの小間使として働き、やがて馬喰町のある仕舞うた家に片着いたのだった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
それに較べられるためか、復一は際だった駿敏で、目端の利く青年に見えた。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
その老巧な松井佐渡も、利休七哲の随一と呼ばれた忠興の家に仕へながら、茶器の鑑定にかけては、目端が利くはうでもないので、そんなことには平素からあまり手出しをしないことに決めてゐました。
— 薄田泣菫 『小壺狩』 青空文庫
女といふものはよく目端の利くもので、平素から良人の腕前はちやんと見貫いてゐるから、その力量一つで迚も背負ひ切れないと見ると、直ぐ神様の許へ駈けつける。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
日本の画家がかうした目端の利く、忠実な女房をざらに持つてゐるのは実に結構な事だが、支那では女の出来が日本ほど思はしくないので那地の画家は女房の他に今一つ豆猿を飼つてゐる。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
「勉強だね、勉強しないと直ぐに世間に忘れられてしまふし、第一物事に目端が利かなくなる。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
」「さうよ、だからさ、勉強しないと目端が利かなくなるんさ。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
眉目端正な顔が、迫り視るべからざる程の気高い美しさを具えて、新に浴を出た時には、琥珀色の光を放っている。
— 森鴎外 『魚玄機』 青空文庫
作例 · 標準
彼は目端が利くので、トラブルが起きてもすぐに対処法を見つけ出す。
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商売を成功させるには、時代の変化を読み取る目端の鋭さが欠かせない。
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彼女は幼い頃から目端が鋭く、大人の顔色をうかがうのが上手だった。
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