身銭
みぜに
名詞
標準
one's own money
文例 · 用例
ちょうど二学期の試験のすぐ前であったが、忙しい中から同郷の友達等が入り代り見舞に来てくれ、みんな足しない身銭を切って菓子だの果物だのと持って来ては、医員に叱られるような大きな声で愉快な話をして慰めてくれた。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
身銭を切る嬉しさ、おんつぁんと、六つになるおんつぁんの娘とをおごつてやる嬉しさで夢中だつた。
— 有島武郎 『骨』 青空文庫
その夜は北田が身銭を切って、自分の宿へ泊めてくれることになった。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
無論、全部おれが身銭を切ってしてやったことで、なるほどあとでの返しはそれ相当に受け取りはしたが、当時はなにもそれを当てにしていたわけではない。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
この人はまことに心がけの宜しい方で、それを出世の蔓にしようなどという野心があるでも無し、蔵前取りで知行所を持たないのですから、それを口実に余分のものを取立てるという的があるでも無し、つまりは自分の好きで、自分の身銭を切って大勢の弟子の面倒をみていると云うわけでした。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
しかし勝次郎は身銭を切って、なぜそんな悪い知恵を授けたのか、それは利助も知らないらしかった。
— 柳原堤の女 『半七捕物帳』 青空文庫
私の父は、前にも度々申した如く、まことに気性の潔い、正直|真ッ法で、それに乾児のものなどに対しては同情深く、身銭を切っては尽くすという気前で、自分の親のことを自慢するようであるが、なかなかよく出来た人であった。
— 一度家に帰り父に誡められたはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
岡崎氏も人並|外れた牛好きだけに、喜んでその註文を引受けて製作にかゝつたが、件の註文主は、牛を馬に乗り替へたものか、その後|頓と音沙汰をしないので、岡崎氏は今では身銭を切つて、こつこつ仕揚に取りかかつてゐる。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
作例 · 標準
そのプロジェクトの資金は、彼の身銭が投入された。
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身銭を切って経験を積むことも時には必要だ。
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彼は友人のために、身銭を切って助けてくれた。
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