某甲
むこう
名詞
標準
文例 · 用例
話をしてくれた人の友達に某甲という男があった。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
即ち某甲といふ自己を『新』にすべきのみなのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
例に依つて例の如き某甲では宜けないから、例の某甲よりは優れた某甲に自己を改造すべきよりほかに正當な道は無いのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
であるから成程世間の多數の人が毎年々々嗟歎したり祝福したりして、新しい自己を造らうと思ひ誰が某甲を新にせんや』で有る。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
「某甲當年何十何歳、自ら顧みるに從來の自己は自己の豫期したりし所に負くこと大にして、而して今日に及べり、既往は是非に及ばず、今後は奮つて自ら新にし、自己をして善美のものたらしめ、從つて自己の目的希望をして遂げしめ、福徳圓滿、自己の理想境に到達するを期せん。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
髮の如きは某甲既に死して後猶其の生長を續けるのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
兩臂を栽り落し、兩脚を斷り去つても、生命の存する以上、某甲の心は缺くる無く存して居るやうである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
併し臂脚の失はれたる上に、某甲の心の中から、臂脚の用たる把握歩行等の事に就ての心作用、即ち命令其他の權力は失はれて居るのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫